おそろしのおそろし
宮部みゆきの「おそろし」
飛行機の中での暇つぶしのために選んだ単行本です。
これを読んで馴染まないなぁと思った人は完璧な左脳派でしょうね^^
こわっと思ったら直感型の割合が強くかなりセンシブではないでしょうか。
ハリーポッターの映画のワンシーンの中に
たしか本がバタバタと暴れるというシーンがありましたが、
暴れはしないけど、まさにそんな感じ。
「おそろし」は本の核に「魔」のようなエネルギーが渦まいています。
何かが宿っている
まるで魔法本。
「ここ恐ろしく重いな」というページは何度開いても重くて、
まるでブラックホールかアストラルワールドへの入り口のような引力があります。
魔方陣のようにそこにはめ込まれている。
ここから入ったらさぞかし「おそろし」だろうな・・・。
暗闇の中から手ぐすねを引いて待っている存在を妄想すると
いやいやあかん。未知すぎる…。
心して本を閉じます。
考えてみると、本に著者のエネルギーがのっかるのは当たり前。
というか、エネルギーが本なので、本はぜーんぶ「魔法本」。
宮部さんのように人をひきつけ、出口が用意されている本は超魔法本です^^
ここまでくると信仰の対象となるような小さな灯火を見つけることができるかも。
いまさらながらですが、現代の語り部、ストーリーテラーの才に敬畏の念を持ちます。
一番スゴイと思うのは、こんな境界スレスレの世界に身を置いて日常生活ができること。
作者自身にとてつもなく強力な援護が在ることがわかります。
セプタークオーツ(日本産)